生きることの意識をあげてゆく

『私たちはぼーっと生きていても、そろそろ人生終わりというときがやってきます』

どんなによい健康法を実践し、どんなに生き方に注意を払っても、ある日倒れて病院に運ばれたら、法律と病院に従わなくてはなりません。

現代でははっきりと延命拒否をしないかぎり、点滴をされ、管に繋がれて、死因が断定できない場合には検死、ときには解剖までされます。

かつては、みんなに祝福されて産まれたら、自然と共に生き、おじいちゃんおばあちゃんになったら、自分の家の畳の上で、家族にかこまれながら亡くなってゆくのがスタンダードでした。今は、機械的に生きて、機械的なシステムの中で死を向かえるのがスタンダードになっています。人生最後の荘厳な時間を、合理的な病院のシステムの中で、初めて会うような医者が、身体をよく観察することもなくマニュアルに沿った処置をし、皆同じように逝くのです。